変形性膝関節症の手術後の痛み
80代 女性
数年前から両膝の変形性膝関節症であり、歩行時の疼痛がひどく、杖をつかないと歩けない状態。
膝の痛みで、出歩いたり、運動するのが億劫となり、どんどんと下肢の筋力低下が進行し、
ますます筋肉で関節を支えれない状態になり、さらに痛みと炎症が増してしまう悪循環となっていました。
昨年秋、炎症が大きい左膝関節の人工関節置換術を行いました。
術後、歩行時の痛みは改善されましたが、
筋力がまだまだ乏しかったため、数か月するとまた痛みが再発してしまっていました。
術後、関節運動を疎かにし、筋力が乏しいままの状態を放置してしまうと、
手術をしても膝関節を支えられなくなり、再び関節周囲に炎症を引き起こしてしまいます。
これでは手術をしても意味のない状態となってしまっていました。
通院後は、関節周囲の炎症を抑え、動かさなくなり固まってしまっていた組織を緩めることで、
関節を動きやすいように治療し、
痛みが緩和したところで、膝関節の運動と大腿部や下腿部の筋力トレーニングを行いました。
筋力が回復するまではある程度の期間(約2か月から3か月程)は必要ですが、
継続して運動することで、筋力は年齢に関係なく必ず回復します!!
諦めずに治療と運動療法を継続したことで、左膝周囲の筋力は回復し、
屈曲変形して固まってしまっていた膝関節もまっすぐ伸びるようになりました。
この患者さんは、右膝も痛く手術をしようか悩まれていましたが、
左膝が手術後に思ったほど改善しなかったため、当初、右膝の手術は諦めておられました。
しかし、当院で左膝の術後治療をしたことにより、左膝の痛みが改善したため、
それなら右膝の痛みもとれるだろうと、右膝の手術も行うことを決められました。
現在は、右膝関節の術後治療をし、筋力回復を図っています。
筋力トレーニングも継続していたので、今は杖を持つことなく両足で歩行可能となりました。
変形性膝関節症により、膝関節の手術をされる方は多くなってきていますが、
術後のケアをしっかりと行わないと、せっかくの手術による効果がなくなってしまうことがあります。
当院では、痛みを治療するだけでなく、しっかりとした運動指導を行うことで、手術後のケアもしていくことができます。
手術したのに痛みが無くならないと悩んでいらっしゃる方は、ぜひ一度ご相談ください!!
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