症状事例:腰部ヘルニア
50代男性の患者様
自宅で入浴中に、腰を屈めた際に左太ももの後ろからふくらはぎにかけて激痛が走り、
夜中も痛みが引かず、痛み止めを飲んで寝たが、朝になっても痛みが引かずに来院されました。
初診時、左足を庇うように跛行しており、立位姿勢では右に重心が乗るように全体が傾いており、骨盤の歪みも見られました。
患者様の訴えでは、とくに左膝の裏が痛く、何をしてもぎゅーっと締め付けられ、捻られるように痛いとのことでした。
触診では、両下肢後面、左臀部、左腰部、右背部に筋緊張が強く、とくに左臀部から下肢後面と外側にかけては顕著でした。
また、腰椎4番・5番に圧痛がみられ、左下腿後面及び外側部での皮膚感覚をテストしたところ、右足と比べると減弱していたため、
L4-L5レベル、L5-S1レベルでの神経障害を疑いました。その後の下肢伸展テストも陽性であったため、
受傷機序からもヘルニアを疑いました。
<治療内容>
高周波電気治療を施しながら骨盤部にブロックを敷くことで骨盤の歪みを矯正していきます。
次に手技療法にて、筋・筋膜の左右バランスを整えます。
その後、腹部にクッションを入れた状態で腰椎周辺の軟部組織を緩め、腰椎椎間関節、椎間板にかかっている負荷を軽減させます。
また、下肢にかけての神経ラインに沿ってひびかせるように緩めることで、下肢神経痛を軽減し、処置では、テーピングやサラシ包帯、下腿部包帯にて患部を安静保持させます。
当院では、椎間板ヘルニアを疑った場合、患者様の状態や症状の程度によっては提携先のクリニックをご紹介させていただきます。
MRI検査、X線検査、医師の診断により、明確な症状を確認したうえで、その後の治療方針に繋げます。
今回の症例ケースも念のためクリニックの診察を受けて頂いており、L4-L5、L5-S1の椎間板ヘルニアの発症と診断されました。
ヘルニアの症状は患者様によって様々であり、痛みの部位も違ってきます。
患者様は突然の痛みに襲われるため、ぎっくり腰や肉離れなどと勘違いしてしまうケースもあります。
ヘルニアの症状は確かな診察力が必要であり、間違って治療してしまうとさらに症状を悪化させてしまう危険性が非常に高いです。
当院には、長年の経験による確かな診察力があり、またクリニックとの連携により明確な診断が可能です。
突然腰が痛くなったり、足に痺れや痛みが出たといった場合はぜひ一度ご相談ください。